英語独習法

翻訳
著者
今井むつみ
原題
★★★★
出版社
岩波文庫
公開/出版日
Dec 18, 2020
監督
Type
book
Date
May 9, 2021
記憶や学習など認知の仕組みから考えた英語の学習法を解説した本。
英語以前に、そもそも人はどのように外部の情報を認識し、それを記憶として定着させるのか、という話が面白かった。まだはっきり理解できていないけど、ある言語が「できる」とは、その言語のスキーマ(無意識に存在する知識の枠組み)を取得しているかどうかという話(…だと思う)。この文章なんか変だなとか、この指示語はここを指すんだなとか、そういう、いちいち注意しなくても理解できるもの・間違っている時は違和感を感じられるものがスキーマなのかなと。
そう考えると、いわゆる「国語」の成績の良し悪しって、まさにこのスキーマの豊富さ次第なのかなと思った。私は国語が得意だったけど、それは多分、小さい頃は母が熱心に絵本を読んでだり与えてくれて、小学生になる頃には読書習慣が身についていて、日本語のスキーマがそれなりに形成されてたからだと思う(この点は本当に母に感謝してもしきれない)。多分、国語ができる人っていうのは「なぜ国語ができるの?」と聞かれても逆に「なぜできないの?」と思っちゃうんじゃないかと思う。そんな風に説明できないくらい深く身についてるものが「スキーマ」なんだなあ。ということで、英語の習得はこのスキーマをいかに身につけるかなんだと理解。ものすんごい大変!と思う反面、でも、そのスキーマっていうのは要するにその言語を使った物事の捉え方だと思うので、新鮮で楽しいといえば、楽しい。
あと、新鮮といえば、日本語と英語の単語一つ一つをイコールで繋ぐような、対応させるような考え方はダメだというのも新鮮だった(名詞ですら、例えば「家具」と「farniture」は捉える範囲が違うので、厳密にいえばイコールではない)。当たり前だけど、忘れがち。
そして何より、何を言いたいか決めるのは話者だということ。それが一番大事なんだけど、たぶん日本の英語教育では一番抜けてるところじゃないかと思った。これもめっっっっっちゃ当たり前ですけどね。私が発言するんだから、何を言いたいか決めるのは私!
英語学習してると、なんかバシッと正解とか完成形が一つあって、それと全く同じように言ったり書いたりしなきゃ!ってなりがちかなと思うけど、それ、ダメじゃんねと気付かされた。それがすごいよかった。
英語スキーマ取得は長い長い長ーい道だけど、地道に続けていこうと思う。