飢餓海峡

翻訳
著者
原題
★★★★★
出版社
公開/出版日
Jan 15, 1965
監督
内田吐夢
Type
film
Date
May 5, 2021
昭和22年の北海道で起きた強盗殺人事件と、10年後の舞鶴での殺人事件を中心に、その犯人と目される男と彼を恩人と慕う女の人生を描く3時間にわたる長編。
主な舞台である函館や下北半島、東京の、戦後間もなくの貧しさがものすごい。見てると息苦しくなってくるようなベタベタとまとわりつく貧しさ。湯治場の場面もあって、つげ義春を実写にしたらこんな感じかも知れないなと思う。
北国の土着的な暗さ・幼い無防備さを兼ね備えた左幸子がすごい。というか怖い。
コメディアンの伴淳三郎が演じる刑事も渋くていい。ご家庭の様子がまた胸がキュッとするんだな…。コメディアンだからこそ、ああいう役で苦しみや悲しみが滲む、絶妙なキャスティング。
そして若き三國連太郎。基本的にずっと怯えてる役で、特に舞鶴での空々しい演技(をしている演技)が印象的。昔とはうって変わってよく喋り、疑心暗鬼と怯えを隠す笑顔が切ない。違うんだよ犬飼さん、八重はあんたを告発しにきたわけじゃないんだ、と言ってやりたい……!
ほんとに切ない。ただただ切ない。長いし重いしそんな気軽に何回も見返せる映画ではないと思うけど、間違いなく傑作。
原作も読まないとなと思った。