特別展「本阿弥光悦の大宇宙」
会場:東京国立博物館 平成館 会期:2024年1月16日-3月10日
光悦展に行く。平日なのでマシかと思ったけどそれなりに混んでいる。本館でやってる中尊寺展はもっと混んでいて、建物入口の外まで人が並んでいた。
展示は書と漆と刀剣、焼き物など。
ここ数年ずっと書道がやりたいので、楽しく書を見た。当たり前だけどこんな字は逆立しても書ける気がしない。これを見たまま書けとかお手本をなぞれとか言われても無理だ。いい筆にはコシがあるとはいえ、あんな柔らかい筆先でこんなにエッジの効いた線をどうやったら引けるのか、本当に謎すぎる。何も支えるものがない三次元空間で的確に手を動かせるすごさを感じる。
そういえば、介錯人には刀を振り上げてから下ろすまでの単純な動きの中に20だか30だかの手順があると読んだことがある。まさにそんな感じがする。ハタから見ているだけだと感知できないけど、書く人の身体の内には繊細で緻密な動きがあるんだろう。書は身体運用の軌跡そのものだと思う。その訓練のために書を学んでみたい。
俵屋宗達が料紙に鶴を描いてる「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」はおさすが。宗達すごいわー。本当にアニメーションのようで、またその上に書き散らされた光悦の書がお!しゃ!れ! ケレン味が強すぎる気もするけど、とはいえやっぱりさすがだなあと感心する。
しかしまあ、展示点数も多く人も多く、一周しただけでヘトヘトになってしまった。元気なら二周目に行くところだけど無理でした。
東洋館にも行かねば…と少しがんばって企画展だけ見る。こちらは中国の書画。荒々しく力強く、光悦とかの和様とは全く違う迫力。こっちはあまり混んでない。書をやってそうなおじさんたちが熱心に見ていた。
帰りは「みはし」でクリームあんみつを食べて帰る。東博のチケットを持って行くと、アトレのみはしは白玉を二個サービスしてくれるので、必ず行くことにしている。
(2024年2月28日観覧)